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ドバイ不動産 業者の手口と防衛術|失敗しないための見極め方

不動産の知識 | 2026.06.27
ドバイの高層レジデンスとスカイライン

ドバイ不動産で本当に注意すべきなのは、買う前の不安よりも「買った後」に起きることです。本記事は、脅すための内容ではありません。ここで挙げる手口は、いずれも買う前にいくつかの点を確認しておくだけで、多くは避けられるものです。私たちが現地で実際に見てきた事例をもとに、「何が起きるのか」「なぜ起きるのか」「どこを見れば防げるのか」を順に整理しました。ドバイには良い物件も、信頼できる相手も確かにあります。だからこそ、見極める基準だけは買う前に持っておいてください。

手口① 「すぐ売れる・すぐ転売できる」という幻想

完成前(オフプラン)の物件を「人気だからすぐ売り切れる」「買ってもすぐに転売して利益が取れる」と勧められ、その言葉を信じて購入したものの、いざ売ろうとしても売れない——というケースです。私たちが引き継いで対応している案件のひとつに、ホテルが運用して収益を分配するタイプのホテルレジデンスを購入された方がいます。「すぐ売れる」と言われて契約されましたが、完成前に転売することはできず、現在も対応を続けています。これは1件にとどまりません。ホテルレジデンスに限らず通常のレジデンスでも、同じように「すぐ売れる」と言われて身動きが取れなくなった方からのご相談を、これまで数多く引き継いできました。それだけ起きやすいことなのです。

なぜ起きるか:オフプランの「即転売」は、エリアと商品特性によっては構造的に成立しにくいことがあります。供給が多く、買った人の多くが同じく短期転売を狙っているような物件は、売り手ばかりが増えて買い手の取り合いになりません。「人気=すぐ売れる」とは限らないのです。

買う前に見るポイント:

手口② 買った後に、サポートが消える

ドバイの不動産は、購入して終わりではありません。引き渡し(ハンドオーバー)やその後の運用まで含めると、購入後も最低で2〜3年以上、現地での対応が必要になります。にもかかわらず、買った後に頼れる相手がいなくなってしまう——これが非常に多い問題です。具体的には、

たとえばデベロッパー側は、こちらが支払っていても「支払いが反映されていない」と言ってくることが実際によくあります。そうしたとき、相手のカスタマーサービスの対応が悪ければ、直接オフィスに足を運んで解決する必要も出てきます。現地で動ける相手がいなければ、ここで詰まります。

なぜ起きるか:日本の不動産会社と同じ感覚で考えてしまうことが原因です。構造がまったく違います。日本では会社として一定の給与体系があり、担当者が代わっても会社として一定の品質で対応が続きます。一方ドバイのエージェントは、その多くがフルコミッション(または歩合の比率が非常に高い)個人事業主のような働き方です。だから、引き継いだ人にはその案件のコミッションが入らず、手間をかけてもメリットが少ないため、サポートの質は下がりやすいのです。引き継いだ人とお客様の相性が合わないことも珍しくありません。また多くのエージェントは「今が稼ぎ時だから」という理由でドバイに来ており、市場や条件が変われば去っていく人もいます。

買う前に見るポイント:

手口③ お金と書類まわりの落とし穴

EOI(予約金)の「返金できない」

人気物件では、ローンチ(販売開始)の瞬間に部屋を押さえられるよう、事前にEOI(予約金)を支払うことがあります。このEOIは、ほぼすべてのデベロッパーで原則として返金可能です。ところが、本来返金できるはずなのに「返金できない」と言われるケースが実際にあります。返金されると購入につながらないため、「返金できない=買うしかない」という流れに持ち込まれ、逃げられなくなってしまうのです。防衛策:EOIを払う前に、必ず返金の条件を確認してください。できれば書面で残すこと。「返金できない」と言われたら、その根拠を確認してください。

支払いスケジュールと建設遅延への備え

オフプラン(完成前)の物件は、契約にもとづいた支払いスケジュールに沿って代金を支払っていきます。これには大きく二つのパターンがあります。建設率(工事の進捗)に応じて支払うパターンと、進捗に関係なく決められた時期ごとに支払う期間(時間)ベースのパターンです。買い手にとって安心なのは前者で、工事が進んでいないのに支払いだけ進むという事態を避けられます。自分の契約がどちらなのかは必ず確認してください。建設率に関係なく支払う形になっていることもあります。

そして、もう一つ必ず確認すべきなのが、建設が遅延した場合にどうなるかです。ドバイでは、完成が予定より遅れることが日本に比べて起こりやすいのが実情です。多くの契約には遅延に対する保証が付いていますが、その中身はさまざまです。良い例では、1〜2年程度の遅れは許容範囲とし、それを超えて遅れた場合は相場の年間賃料に相当する額をデベロッパーが支払う、といった形になっていることがあります。一方で、わずかな補償しか出ない、あるいは保証そのものがない契約もあります。防衛策:契約前に「支払いは建設率に連動しているか」「遅延した場合の保証はどうなっているか」を、条件まで踏み込んで確認してください。

サービスチャージ(管理費)の過少な説明

完成後にかかる維持費、とくにサービスチャージ(管理費)を、事前にきちんと説明しないケースがあります。サービスチャージは販売したばかりの段階ではまだ確定していないことが多く、完成後に詳細が決まります。たとえば「1平方フィートあたり16ディルハム」と言われていたものが、結果的に18〜19ディルハムになる、ということは実際によくあります。事前に知らされていないと、完成後に驚くことになります。防衛策:サービスチャージは「現時点では確定しておらず、上振れする可能性がある」前提で確認してください。私たち自身、お客様には必ずこの点を事前にお伝えするようにしています。

支払いの管理

購入後の分割払いなどで、支払期日をうっかり忘れてしまう方は実際に多くいます。防衛策:私たちの場合は、支払期日のおよそ1ヶ月前に、こちらからもお客様へ通知を入れるようにしています。買った後まで一緒に管理してくれる相手かどうかも、選ぶ基準のひとつです。

手口④ 「デベロッパーから直接買えば得」という誤解

最近は、デベロッパー(不動産開発会社)が日本にも進出していて、デベロッパーの営業担当から直接物件を購入する方が増えています。「直接なら中間業者がいない分、安いのでは」と考える方もいますが、これは誤解です。ドバイのオフプラン(新築・完成前)販売では、デベロッパーから直接買っても、エージェント(ブローカー)を通して買っても、価格は同じです。購入者にエージェント手数料がかかることもありません(新築販売のエージェント報酬は、デベロッパー側が負担する仕組みのためです)。つまり、直接購入したからといって安くなるわけではありません。

なぜ注意が必要か:価格が同じであるにもかかわらず、デベロッパーの営業担当から直接買うと、買った後に頼れる範囲が大きく狭まります。デベロッパーの担当者の仕事は、自社の物件を「売る」ことです。そのため、

一方、エージェントを通して買えば、価格は同じまま、買った後の売却・賃貸運用・実務まで一緒に対応してもらえます。同じ値段なら、買った後まで面倒を見てくれる相手から買うほうが、得られるものは大きいのです。

まとめ:買う前のチェックリスト

契約してから、買った後からでは遅いことがほとんどです。買う前に、次の点を確認してください。

最後に

これらはすべて、私たちが現地で実際に見てきたことです。怖い話に聞こえたかもしれませんが、いずれも買う前に確認すれば多くは避けられるものです。そして、信頼できる相手と組めば、ドバイには十分に検討に値する物件があります。気になっている物件がある方、これから検討を始める方は、よろしければ個別相談で、あなたの状況や物件を一緒に確認させてください。判断はご自身のものですが、現地の目線で見えることをお伝えできます。

免責事項:本記事は、当社のドバイ/UAEでの実務経験にもとづく一般的なまとめであり、投資の成果や将来の価格・利回りを保証・約束するものではありません。不動産・税務・法務の最終的な判断は、必ずご自身と各分野の専門家の確認のうえで行ってください。記載内容は2026年6月時点のものであり、制度・価格・条件は変動します。

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