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ドバイの税務・法人・移住・相続ガイド|ビザ・法人設立・DIFC遺言まで

不動産の知識 | 2026.06.27
ドバイの街並みとビジネス地区

ドバイは、移住・ビザ・法人設立・税制の面でも、世界中から人と資金を集めています。本記事では、不動産を持つ(これから持つ)方が知っておきたい4つ——①移住とビザ ②法人設立 ③税金の論点 ④相続・遺言——を、現地の実務にそって整理しました。いずれも制度の変更が速い分野です。本記事は全体像をつかむためのもので、実行前には必ず最新情報と専門家の確認をおすすめします。

1. 移住とビザ

主なビザは次のとおりです。

ゴールデンビザは、取得するカテゴリーによって有効期間が5年か10年かに分かれます。不動産を入り口にする方が多いですが、ほかにもさまざまな道があります。主に「10年」のカテゴリーには、不動産投資家(合計評価額 約200万AED以上)、公共投資の投資家、特殊技能(医師・科学者・発明家、文化・芸術のクリエイター、経営幹部、アスリート、博士号保持者、AI・データ・遺伝子工学などの専門家)、人道分野の貢献者、フロントラインの貢献者、優秀な大学生・卒業生などがあります。主に「5年」のカテゴリーには、起業家(革新的・技術的なプロジェクト、おおむね50万AED以上)や優秀な高校生があります。不動産で取得する場合は10年が基本、と覚えておくと分かりやすいです。

家族・対象範囲:いずれのビザも家族(配偶者・子)も対象にできます。さらにゴールデンビザは、家族以外(ドライバーやメイドなど)にもビザを付与できるのが特長です。

不動産で取るゴールデンビザ(実務)

売却・買い替え時の注意(紐付け):不動産で取得したゴールデンビザは、その物件に紐付いています。そのため、物件を売るには、先にビザを「保留」または「キャンセル」してからでないと売却できません。同等以上の物件にすぐ買い替える場合は約1ヶ月の保留期間があり、その間に新しい物件を購入・紐付けすればキャンセルせずに済みます(保留には申請が必要)。ただし「売って1ヶ月以内に買い替え」はスケジュールがタイトなので、入念な準備が必要です。なお、いまの物件を保有したまま新たに購入し、ビザの紐づけを新しい物件へ切り替えるだけなら、特に問題ありません。

2. 法人設立

フリーゾーンとメインランドの違いフリーゾーンは、UAEの国外向けビジネス(オンライン等)や、UAE国内での事業がない方に向きます(エリア・業態・ライセンス次第ではUAE国内向けのB2Cができる場合もあります)。設立費用・維持費が安く手続きが早いのが利点で、「とりあえずビザが欲しい」方がフリーゾーンに会社を作るケースも多いです。メインランドは、UAE国内で本格的にビジネスをしたい方向けで、応用が利き、できることが広いのが特長です。

費用とサポート:フリーゾーンは当社のサポート費用が無料です。ドバイで知名度の高いMeydan Free Zone(メイダン)を使い、約12,500AEDから設立可能です。フリーゾーンに直接作っても当社経由でも費用は同じなので、日本語でサポートできる当社経由が安心です。メインランドは、最低でも実費で約2〜3万AEDに、サポート費用が加わるのが目安です。

流れ・できること:設立だけならすべてオンラインで完結し、ドバイに来る必要はありません。設立後、その法人からビザを発行する場合や銀行口座を開設する場合には、ドバイ来訪が必要になります。法人でビザ取得(2年の投資家ビザ)も、銀行口座開設もできます。注意点:最初に「どのライセンスにするか」「フリーゾーンかメインランドか」をしっかり決めることが大切で、後から変更するのは簡単ではありません。会計と税務申告は必須で、税金がかからない場合でも申告をしないとペナルティの対象になり得ます。

3. 税金の「確認すべき論点」

ドバイ(UAE)は税負担が軽いことで知られますが、「ゼロ」ではありません。以下は一般的な論点で、最終的な判断は必ず税の専門家にご確認ください。

参考までに、各国の標準的な法人税率は、日本 約30%、米国 約21%、シンガポール 17%、香港 16.5%、アイルランド 12.5% などです。UAEの9%は、富裕層に人気の国々と比べても世界的に見て非常に低い水準です。

日本にお住まいの方への注意(日本側の税金)

ドバイ(UAE)側の税が軽くても、日本との関係次第で日本側の税金がかかる場合があります。日本からUAEへ移住する方が特に押さえておきたい論点を整理します(あくまで概要です。必ず日本の税理士にご確認ください)。

4. ドバイならではの「お金」の環境(参考)

ドバイ(UAE)には、不動産以外にも資産を置く・育てる環境が整っています(数値・条件は変動します。最新は各社・専門家にご確認ください)。

5. 相続・遺言(ドバイの遺言書)

遺言がないと、どうなるか:UAEでは、登録された遺言がないと、相続の手続きが非常に長く・複雑になり、どのように相続されるかが不透明になりがちです。非ムスリム(外国人)にはイスラムのシャリア法が適用される恐れもあるとされ、実務上は不安が残ります。これをはっきりさせるために、遺言書の登録が要になります。

外国人は「DIFC Wills」が安心:DIFC(ドバイ国際金融センター)は、英国などの「コモンロー(英米法)」にならった独立した法体系と裁判所(DIFC Courts)を持つ特別区です。DIFC Willsは、その「遺言の自由」——自分の意思で、誰に・何を遺すかを決められるという原則にもとづく、非ムスリム専用の遺言・検認(probate)の登録制度です。これにより、初期設定で適用され得るシャリアの法定相続を避け、ご自身の希望どおりに資産を遺せます(ルールは英国の法を参考に整備されています)。

費用・流れ・効力:費用の目安は(前後しますが)弁護士費用 約7,000AED+DIFCへの登録料 約10,000AEDで、遺言は弁護士を使う方が安心です。流れは、①弁護士と面談(オンライン可)でヒアリング → ②弁護士と一緒に内容(ドラフト)を作成 → ③弁護士がDIFCに登録 → ④登録時、DIFCとのオンライン面談(ビデオ通話)で簡単な確認 → ⑤見届け人(立会人)が必要、という流れです。効力は本人(オーナー)が亡くなったときに発生します。当社は弁護士との通訳やアレンジを全般的にサポートします。なお、DIFCとのオンライン面談にはご本人の出席が必要で代理出席はできませんが、見届け人はドバイに信頼できる方がいればその方にお願いでき、当社が見届け人として参加することもあります。

生前贈与(家族への名義移転):UAEには贈与税がありません。ただし、ドバイの不動産を家族へ生前贈与(Hiba=ヒバ)する場合、DLDの移転手数料 約0.125%(最低2,000AED)+権利書発行料 250AED程度がかかります(通常売買の4%より大幅に低い水準)。対象は第一親等(親・子・配偶者)で、兄弟姉妹間の贈与は対象外です。なお、日本側の贈与税は別途検討が必要です。

法的根拠(参考):非ムスリムの相続・遺言について、近年いくつかの法整備が進んでいます。Dubai Law No.15 of 2017(ドバイにおける非ムスリムの遺産の管理と遺言の執行を定めた法律で、DIFCの遺言・検認レジストリの土台)、Federal Decree-Law No.41 of 2022(民事身分法。非ムスリムにシャリアではなく民事のルールを適用できる枠組みを定めた連邦法)、Dubai Law No.2 of 2025(非ムスリムの遺言の執行について、資産がDIFCの内外いずれにあってもDIFCが管轄を持つことを明確化)があります。いずれも概要で、条文の解釈・適用は個別事情で異なります。最新の内容は弁護士など専門家に必ずご確認ください。

まとめ

免責事項:本記事は、創業者の現地での実務経験と公的情報・公開資料にもとづく一般的な情報提供で、税務・法務・移住に関する助言ではなく、特定の結果を保証するものでもありません。ビザ・税制・法人・相続の制度は変更が速く、ビザの可否は最終的にUAE政府が判断するため100%の取得を保証するものではありません。円換算は1AED=43円で計算しており、為替で変動します。最新かつ正確な内容と個別の判断は、各分野の専門家および公式情報で必ずご確認ください。記載内容は2026年6月時点のものです。

移住・法人・税金・相続は、どれも「買った後の安心」を左右する大切なテーマです。制度は動きますが、要点を押さえ、正しい専門家とつながっておけば、過度に恐れる必要はありません。ご自身のケースでどう組み立てるべきか、よろしければ個別相談で一緒に整理させてください。公式LINE・メールからお気軽にどうぞ。

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