ドバイへの移住を検討している方の中には、現地で車を運転したいと考えている方も多いでしょう。灼熱の砂漠の太陽の下を歩くよりも、エアコンの効いた車で移動したいと感じる人は少なくありません。また、ドバイでは観光スポットや生活に必要な施設が広い範囲に点在しています。
ドバイには公共交通機関も充実していますが、移動に時間がかかる場合もあります。一方、UAEの燃料価格は世界的に見ても非常に安いため、車での移動はドバイで最も一般的で人気のある移動手段となっています。
このガイドでは、ドバイでの運転に関して多くの方が疑問に思うポイントにお答えするとともに、道路を安全かつスムーズに利用するための実用的なアドバイスをご紹介します。
目次
- 交通ルールを守る
- ドバイでは女性も運転できる?
- 観光客でもドバイで運転できる?
- 必要な運転免許は?
- ドバイでは道路のどちら側を走る?
- ドバイの制限速度は?
- サリック(ドバイの自動料金収受システム)とは?
- ドバイでの運転は安全?
- ドバイで運転する際の一般的な注意点
a. 法定運転年齢
b. 道路が空いている時間帯
c. 安全な車間距離
d. スピード違反
e. 車線の使い方
f. パッシング(ヘッドライトの合図)
g. ハザードランプ
h. 手振りによる合図
i. 飲酒運転
j. 道路標識
1. 交通ルールを守る

ドバイで運転する際に最も重要なのは、交通ルールを厳守することです。
具体的には、以下のような行為は禁止されています。
- 前の車に極端に接近して走行しない(あおり運転)
- 危険な追い越しをしない
- 運転中に携帯電話での通話やメッセージ送信をしない
- 常にシートベルトを着用する
また、路肩(緊急車線)を走行しないことも非常に重要です。
路肩は通常、道路の一番左側または右側にあり、黄色の実線で区切られています。この車線は、走行・追い越し・駐車のためのものではなく、故障車や緊急車両専用として確保されています。安全確保と緊急時の円滑な通行のため、一般車両の使用は厳しく禁止されています。
ドバイでは交通違反に対する取り締まりが非常に厳しく、高額な罰金が科されることがあります。違反内容によっては、拘留や投獄につながる可能性もあるため、十分な注意が必要です。
2. ドバイでは女性も運転できる?

はい、ドバイでは女性も問題なく運転できます。
実際、ドバイには女性ドライバーが運転する女性専用タクシーもあり、女性が安心して移動できる環境が整えられています。
3. 観光客でもドバイで運転できる?

はい、国際運転免許証を持っていれば、観光客でもドバイで運転できます。
一般的に、21歳以上でクレジットカードを所持していれば、レンタカーの利用も可能です。
ただし、レンタカーの利用は、費用や条件を十分に理解していない場合はあまりおすすめできません。
多くのレンタカー会社では、契約時に分かりにくい追加費用が発生することがあります。例えば、以下のような点に注意が必要です。
- 返却時に燃料が借りたときと同じ量でない場合、追加料金が発生する
- Salik(有料道路の通行料)が後日請求されることが多い
- 交通違反の罰金が保証金(デポジット)から差し引かれる
- デポジットが一定期間返金されない場合がある
- 小さな傷や軽微な損傷でも、高額な修理費を請求されることがある
- 管理費・事務手数料などの追加料金がかかる場合がある
このように、想定外の費用が発生しやすいため、レンタカーは結果的に高額でストレスの多い選択になることもあります。
そのため、契約内容が明確で信頼できる会社であることを十分に確認し、すべての料金や条件を理解したうえでない限り、レンタカーの利用は避けたほうが無難でしょう。
4. 必要な運転免許は?

ドバイへ移住する場合、レジデンスビザが発行されるまでの間は、日本の運転免許証と国際運転免許証(IDP)を併用することで運転が可能です。その後、日本の運転免許証をUAEの運転免許証へ切り替える申請を行うことができます。
日本の運転免許証を切り替える(コンバートする)ためには、まずUAEにある日本国総領事館にて免許証の有効性を確認してもらう必要があります。確認後、証明書が発行されます。日本の運転免許証の原本および領事館から発行された証明書の両方を、英語またはアラビア語に翻訳しなければなりません。
また、RTA(ドバイ道路交通局)認定のセンターで視力検査を受ける必要があります。多くの眼鏡店で視力検査を受けることができますが、手続きを進める前に、その施設が正式にRTA認定を受けているかを必ず確認してください。その後、RTAの運転免許切り替え手続きを進めます。手続きはオンライン(https://www.rta.ae/wps/portal/rta/ae/home/rta-services/service-details?serviceId=121 ) から行うことも、RTAセンターを訪問してサポートを受けながら進めることも可能です。
日本人観光客は短期滞在中であれば、日本の運転免許証と公式翻訳を所持していれば運転が可能です。一方、レジデンスビザを持つ居住者は、運転試験を受けることなく、日本の免許証をUAEの運転免許証へ切り替えることができます。
5. ドバイでは道路のどちら側を走る?

ドバイおよびUAEでは、道路の右側を走行します。ドバイの車両は左ハンドルで、右側通行となっています。
6. ドバイの制限速度は?

ドバイの制限速度は、他国と同様に道路の種類や規模によって異なります。
住宅地:通常 25〜40km/h
幹線道路・高速道路:より高く設定されており、ドバイには地域内でも特に高い制限速度の道路があります
スピード・バッファ制度(重要)
ドバイおよびアブダビを除く他の首長国では、一般的に20km/hのスピード・バッファが設けられています。
例えば、制限速度が100km/hと表示されている場合、通常は約120km/hから罰金対象となります。
このバッファはレーダーシステムに組み込まれています。ただし、固定式レーダーが設置されていない地域では、警察のパトロールがランダムに取り締まりを行うこともあります。
アブダビへ運転する場合
アブダビでは、スピード・バッファ制度は採用されていません。
制限速度をわずか1km/hでも超えると、罰金が科される可能性があります。
そのため、ドバイからアブダビへ運転する際は、取り締まり方法の違いに特に注意が必要です。
7. Salik(ドバイの料金道路システム)とは?
Salikは、ドバイで使用されている完全電子式の道路料金収受システムです。料金所は設置されておらず、市内の主要道路や高速道路に設けられたSalikゲートを車両が通過すると、自動的に通行料金が差し引かれます。
Salikゲートを通過するたびに料金が発生するため、1回の移動中に複数のゲートを通過すると、その分だけ通行料金が加算されます。
ドバイで車両を所有している場合、その車両はSalikシステムに登録されている必要があり、Salikアカウントには常に十分な残高を維持する必要があります。この要件は、ドバイの道路を利用するほぼすべての車両に適用されます。残高が不足している場合、罰金が科される可能性があります。
また、アブダビにはSalikとは別の料金システムがあり、専用のゲートが設置されています。こちらも車両登録とアカウント残高の維持が必要となる点に注意してください。
8.ドバイでの運転は安全?

ドバイの運転環境は、近代的な道路整備、分かりやすい道路標識、そして厳格な交通取り締まりにより、全体的に安全だと言えます。ただし、交通の流れは速く、急な車線変更などを行うドライバーもいるため、防衛運転(ディフェンシブドライビング)を心がけることが重要です。
通常は快適に運転できますが、霧や砂嵐、ラッシュアワーの時間帯には、特に注意が必要です。常に周囲に注意を払い、交通ルールを守っていれば、ドバイでの運転は十分に対応可能で、快適なものとなるでしょう。
9.ドバイで運転する際の一般的な注意点
法定運転年齢:UAEでは、運転できる最低年齢は18歳です。ただし、レンタカーを借りる場合は、21歳以上である必要があります。
ドバイの道路が空いている時間帯:ドバイで初めて運転する場合は、金曜日の朝に運転してみるのがおすすめです。この時間帯は道路が最も空いています。政府は渋滞緩和に継続的に取り組んでいますが、夕方や週末には、市内の人気エリアで交通量が多くなる傾向があります。
安全な車間距離:ドバイで運転していると、すべてのドライバーが十分な車間距離を保っているとは限らないことに気づくでしょう。前の車との間に空けていたスペースに、他の車が割り込んでくることもあります。その場合は、自分でさらに距離を取って安全な車間距離を確保する責任があります。前の車から3秒以上の距離を保つのが望ましいとされています。
スピード違反:周囲の車がスピードを出している場合、可能であれば道を譲るか、自分の速度を保ったまま相手に追い越させてください。自分も速度を上げることは絶対に避けましょう。ドバイでは多くのスピードカメラが稼働しており、警察も主要高速道路を頻繁に巡回しています。また、ドバイの制限速度はマイルではなくキロメートル表示である点にも注意が必要です。
車線:走行速度に合った車線を使わないドライバーがいることも珍しくありません。追い越し車線を低速で走ったり、低速車線でスピードを出したりするケースもあります。また、路肩を走行したり、突然車線を変更して出口へ向かう車に遭遇することもあります。
ヘッドライトの点滅:ドバイで後方車がヘッドライトを点滅させてきた場合、多くは道を譲ってほしいという合図です。警察車両が通過しようとしている場合もありますが、単に急いでいて先に進みたいドライバーであることも少なくありません。安全に移動できる状況であれば道を譲りましょう。ただし、危険な場合は無理に動く必要はありません。このような状況を避けるためにも、追い越し車線の使用は必要なときのみにするのがおすすめです。
ハザード:ドバイ(および他の首長国)で運転する際は、常に周囲に注意を払うことが重要です。特に市街地を離れた場所では、母国ではあまり見かけない危険に遭遇することがあります。例えば、道路上にヤギやラクダが現れることがあります。ラクダは体重が重く、動きも速いため、見かけた場合はゆっくりと慎重に走行してください。
ハンドジェスチャー:他のドライバーに対して、どれほど腹が立ったとしても、手振りや身振りで意思表示をすることは避けてください。UAEではこれは侮辱的な行為と受け取られる可能性があり、警察とのトラブルにつながることがあります。自分の文化では失礼に当たらないジェスチャーであっても、首長国では無礼と解釈される場合があります。
飲酒運転:ドバイでは、飲酒運転は少量のアルコールであっても違法です。自分では運転できる状態だと感じていても、絶対に運転してはいけません。違反した場合、投獄につながる可能性があります。
道路標識:安全に運転するためには、ドバイの道路標識について事前に理解しておくことが重要です。一般的に、青色の標識は指示標識、赤い縁取りのある円形標識は禁止事項、赤い縁取りのある三角標識は警告を示しています。文字による標識は、英語とアラビア語で表示されています。
「本記事は、Aetna Internationalが提供する『ドバイでの運転ガイド』の情報を基に、内容の分かりやすさと文脈に配慮して一部加筆・調整したものです。」